MY STORY

STUDENT

在学生

留学は、学生時代における大きな挑戦の一つ。
京都大学から世界へと飛び出した先輩たちに、留学生活ならではのエピソードや身につけた自信、留学のススメをうかがいました

近藤里咲 教育学部教育心理学系 3回生 / 井上桃子 法学部 4回生
中岡 萌 総合人間学部 4回生 / 山﨑友里加 薬学部薬学科 4回生

INTERVIEW
近藤里咲さん

難しくても留学を諦めたくない!

絶対に行くと決めていた留学。でも、私の専攻は授業が忙しくて、留年せずに留学するのはほぼ不可能。だけど諦めきれず、授業を4コマみっちりと週5で受けて必要単位を取りました。相談した教職員の方も協力的で、心置きなく留学に臨めました。

スイス独自の環境にびっくり

スイスはとにかく風光明媚で、キャンパス内には羊が悠々と歩いていました。住まいは、約900もの部屋がある学生寮。寮内には、パン屋、カフェなどがあり、充実した環境。なんと屋上にはバーまでありました(笑)。一方で、スイスには「夜10時以降は騒音を立てない」というルールがあります。いちど10時を過ぎて寮で話をしていると、警備員に注意されたことがありました。

 

スイスで解放できた「自分らしさ」

スイスでは、自分らしくいられる感覚がありました。慣れない土地ではトラブルがつきものですが、周囲の助けも借りて対処し、「強くなったな」と自信がつきました。現地の友人にも、「自立しているね!」と褒められ、嬉しかったです。スイスでは社会全体がゆったりしていたせいか、日本帰国後は、満員電車や物の多さに逆カルチャーショックを受けたほどです。

滞在中に旅行したのは10か国。気軽に電車で入出国できるので、週末のたびに出かけていました
私がスイスでたくさんの人のお世話になったように京大にくる留学生の手助けをしたくて、帰国後は国際交流のイベント企画などに積極的に携わっています
INTERVIEW
井上桃子さん

共同生活の楽しさととまどい

寮選択の軸は個室であることと、できるだけ家賃が安いこと。パーティ好きの寮生が多く、夜に音楽を流して踊りはじめるのは日常茶飯事。毎夜、にぎやかなことに最初はとまどいました(笑)。友人もできて楽しい寮生活でしたが、共同生活ゆえのしんどさも。共用キッチンに食器が洗わずに放置されていたり、冷凍庫が半開きだったり……。見つけると口頭かチャットで、はっきり注意するようにしていました。

現地ならではのボランティア活動

授業の空き時間を活用し、フードバンクのボランティア活動に参加しました。飲食店などから余った食品を回収し、市民に無償で配布します。国籍も職業も多様なメンバーとの交流の輪が広がりました。利用者には路上生活者の方もいて、「福祉が手厚い」というスウェーデンのイメージとは違う現実を目の当たりにしたことも印象深いです。

 

せっかくの機会。挑戦しなければ損

慣れるまでは会話のスピードに追いつけず、もどかしい思いもしました。せっかくの機会、心掛けたのは勇気を出して自分から話しかけること。でも、もっともっとその機会をつくればよかったとの後悔も……。

左/留学中に暮らした都市ウプサラで出会ったオーロラ
右/10か月を過ごした思い出深い寮のキッチンと自室
余暇はヨーロッパ旅行を満喫。安ければ片道3,000円ほどで飛行機に乗れるので、10か国以上を巡りました。ヨーロッパには長期の留学生なら無料で入館できる施設も多く、ルーブル美術館などを楽しみました。写真はブダペストで撮影
INTERVIEW
中岡 萌さん

創立573年、ゴシック様式の校舎で学ぶ

宗教学を学べる英語圏の大学という条件で留学先を探しました。日本の大学と違ったのは授業形態。一つの科目につき、1時間の座学形式が週3〜4日、ディスカッション形式が1日と、毎日科目にふれることが重視されています。1451年創立の歴史ある空間で学ぶ時間は格別でした。

芯の強いフラットメイトとの寮生活

学生寮は寝室こそ個室ですが、キッチンや浴室は4人のフラットメイトと共有です。彼らはみんな「パーティ・ピープル」で、毎日、音楽をかけて騒ぐんです(笑)。一人の時間がほしい私は自室で休むことも多かったのですが、他者の決定を尊重するのが当たり前の空気で居心地はよかったです。でも、悩みを相談しても「あなたの好きにすればいいよ」と言われる(笑)。「私はあなたならどうするかが聞きたいのに!」と思うこともしばしばでした。

 

もっと日本のことを説明できれば……

留学先の友人たちは、私を通して日本のことを知ろうとしてくれます。日本の政治や法律、文化など、友人の疑問に答えられなかったのが心残り。自国のことをもっと勉強しておくべきだったというのが反省点です。

上/寮のフラットメイトたちと
左/羊の内臓を羊の胃袋に詰めたスコットランド料理のハギス 右/グラスゴー大学
月に一度は旅行に出かけました。印象深いのはウィーンとギリシア。世界史が大好きだったので、教科書に出てくる場所を「聖地巡礼」するような気持ちでした。その地を実際に感じると、知識がぐっと深まるんです。写真左はギリシア・クレタ島のクノッソス宮殿、右はウィーンのシュテファン大聖堂
INTERVIEW
中岡 萌さん

寮のキッチンで世界の味めぐり!

住まいは大学寮。夕飯は自炊が中心でしたが、オーストラリアの食品スーパーは一袋あたりの量が多い!(笑) 最初は食材のやりくりに悩みましたが、慣れてくると友人と集まってそれぞれの出身国の料理をふるまう機会が増えました。私の得意料理は唐揚げ。好評で嬉しかったです。

海外留学で育てた自信と将来のビジョン

将来は海外での進学や就職も視野に入れていました。留学のきっかけには、自分が海外の生活や環境に適応できるのか試したい思いもありました。約5か月のオーストラリア生活を経て、「海外でもやっていける!」という自信がつきました。オーストラリアを気に入って、オーストラリアでの進学や就職も具体的に描き始めています。現地の修士・博士課程の友人もできて、進学のアドバイスを受けられる心強さも感じています。
留学経験で、将来のビジョンがより明確になり、海外での生活やキャリアへの期待と自信が高まりました。

 

雪の降らない、夏のクリスマス

いちばんの思い出は、クリスマスのロード・トリップ。友人たちと車のトランクに3日ぶんの食料を詰め込んで走りました。オーストラリアのクリスマスは真夏。サンタクロース姿のサーファーがいる光景は、不思議で忘れられません!

オーストラリアを満喫しつつ、勉強も懸命に取り組みました。授業は日本とは違い、実践的な薬学の授業が多かったです。いつもと違う環境だからこそ学べることがあると実感し、3回生ではアメリカに研究留学しました
高校時代にカナダで短期留学をしたので、「つぎは南半球だ!」とオーストラリアを選びました。大学から20分バスに乗れば海に着くので、時間があれば海にいました(笑)。地元の人たちも海で読書したり、昼寝をしたり……。私たちが京都の鴨川で過ごすように、海は身近な存在なんです