京都大学男女共同参画推進センター / Kyoto University Gender Equality Promotion Center

各種支援制度

アンケート報告

対象者:令和3年度第1期 研究・実験補助者雇用制度利用者15名
形 式:実績報告と同時にメールにて依頼。
回答率: 100%(15名)

  1. 「研究・実験補助者雇用制度」を利用することで、どのようなことが可能になったか
  2. 「研究・実験補助者雇用制度」を利用した感想
  3. この制度を利用する上で、困ったこと、改善した方がよいと思うことがあるか
  4. この制度の募集情報の入手方法(※複数回答あり)
  5. その他

 

1.「研究・実験補助者雇用制度」を利用することで、どのようなことが可能になったか

  • 子供の看護や、出産後の体の不調などで、自分が従事できない部分の実験作業を継続してもらい、実験を大きく途切れさせることなく続けることができました。
  • 申請者の研究は野生生物のフィールドワーク調査を基本としているため、遠隔地での野外調査やそれに付随する生物の畜養・維持が求められる。もちろん、日常的にデータの整理業務もある。0歳児を含め、保育園に預けた子供2人の育児をしながら上記を行うことは極めて難しく、この制度を利用することで実施できなかった研究を進められ、また研究に費やすことのできる時間を少しでも確保することができた。
  • 研究補助者を雇用できたことで、私の研究テーマである医療社会学の研究を進めるにあたり、現在の当該研究分野レビューのための文献収集と論点の整理という煩雑な作業を依頼し、作業を順調に進めることができた。この研究補助により、支援期間中に論文の執筆に取りかかることができ、今年度中に論文の寄稿を目指している。
  • データ整理や基礎解析を補助者に委託することにより、高次解析の実施やデータの解釈、論文執筆に集中して時間を使うことができた。育児などの都合により勤務時間が限られてしまう中、より効率よく、早くプロジェクトを進めることができた。
  • 頻繁に行われている共同研究者とのオンライン会議のセッティングや、研究資料の管理を依頼でき、研究を円滑に進めるための環境整備が可能になった。また、発表資料の整合性の確認や論文校正をしてもらうことで、論文投稿が円滑に進んだ。
  • 外来や手術などの臨床診療と、ポリクリなどの教育などの合間を縫っての研究になりますが、実験雇用者の存在によって、作業にまとまった時間を要するような実験や、定時に経時的な変化を観察する必要があるような実験も行うことができました。
  • 研究・実験補助者雇用制度のおかげで研究補助者の確保が可能となり、新規導入した画像装置を用いた研究や、これまでの膨大な画像データの収集を行うことができました。国内でも使用経験者の少ない画像装置ではありましたが、本装置の使用経験のある研究補助者を確保することで、安全かつスムーズな実施が可能となっています。また数千規模の膨大な画像データの収集は、多忙な臨床業務の傍らには困難ですが、研究補助者のサポートのおかげで進めることができました。
  • 育児を行うため通常よりも早い時間に一旦帰宅しても、これまでほぼと同じペースで研究を推進することが出来た。そのため、研究者としてのキャリア維持に繋がった。また半年の経験によって、補助者自身のスキルアップにもつながり、今後のキャリアパスの一助になった。
  • マウスへの連日の薬剤投与や薬剤の調整、動物実験の補助やマウスの遺伝子型決定のためのDNA調整、マウスの管理などを補助者に行ってもらうことによって、限られた研究時間内で実験を継続することができ、データ収集・データ解析、論文作成や追加実験の計画策定などに時間を使うことができました。
  • With this program, I was able to accomplish important work while cooperating and delegating part of my daily tasks to the research assistant. While continuing to perform experiments, I could publish a paper, apply for a grant and contribute to society and academy by helping to organize a conference and being a journal peer reviewer. Having the research assistant was also a great relief when I had to bring my son to the hospital or take a leave of absence for family reasons. The research assistant continued the work on my behalf and we were able to obtain meaningful results.
  • 本制度を利用することで、実験に関する多くの業務を学生にやってもらうことができ、子供が熱を出した時の対応や保育園の見学、説明会など特別な用事がある時だけでなく、普段の生活における子育ての時間を確保でき、子供の成長を近くで感じることができた。
  • 昼間の勤務時間では実験時間が足りず、たびたび夜に研究室に来て実験や実験生物の世話などをしていました。実験補助者雇用制度を利用して人に頼める作業はお願いすることにより、実験効率が格段に上がりました。
  • やや停滞気味になっていた研究の推進を加速することができた。さらに、時間に余裕ができたことで、落ち着いて研究を進めることができた。これにより、論文や研究発表に関してのミスが少なくなったように感じている。新しい研究分野に挑戦したいという意欲も湧き、精神的にも楽になった。
  • 合成反応のワークアップを補助者に依頼することで、これまでは業務時間との兼ね合いで諦めざるを得なかった実験を進めることができ、実験の効率が向上しました。また条件検討などルーチン化した作業を任せることで、その時間を新しい実験やデスクワークに使えるようになり、落ち着いて研究に取り組めるようになりました。
  • ワクチン接種実験は、実験開始前に、投与スケジュール、フォローアップスケジュールの綿密な計画が必要であるだけでなく、投与後のその予定の変更不可という大きな責任を背負うことになります。今回の採択により、経時的なフォローアップが必要な長期にわたる研究にも挑戦する機会と時間を得ました。研究の幅が広がったことは大きいと感じております。

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2.「研究・実験補助者雇用制度」を利用した感想

  • 子育て中は、実験を行う時間が限られているだけでなく、グラントに応募する書類をじっくり準備する時間も不足しており、論文や学会発表のペースも落ちることから、グラント獲得の成功率そのものが落ちる傾向があると思います。この子育て補助があることで、実験補助を雇うことができ、精神的にも実際の実験上もとても助かり、また、グラント応募にかける時間も確保できました。ありがとうございました。
  • 研究・実験補助という目的に沿って、比較的自由度をもって業務を依頼することができた。また半年の間利用できることで、計画性をもって研究を遂行することができた。
  • 制度の利用中に第二子を迎え、大変多忙となる時期であった。この制度により、研究者としての責務と家庭での父親として家族を支える時間を両立させることができ、大変有意義な制度であると感じた。
  • 補助者がいることで、研究自体が早く進むだけでなく、補助者を含む研究チームのメンバーと共に効率よく業務を進めるためのマネージメントのスキルを習得することができた。この中で、自分のプロジェクトを客観的に見直し、無駄な作業を減らしてより効率的に働くことができるようになった。
  • 申請者が携わる研究には居住地の異なる共同研究者が複数関わっており、またコロナ禍も影響しオンライン会議が頻繁に行われているため、これまで以上に整備が必要になった会議や発表用の資料作成を任せられとても助かった。
  • 獲得できる研究費には浮き沈みがありますが、研究・実験補助者雇用制度を利用させていただいたことで、長年お世話になっている信頼できる実験雇用者を安定して雇用できるようになり、大変助かっております。
  • 多忙な臨床業務と家事育児で時間的制約が厳しい中、まとまった研究を進めることは非常に困難でしたが、研究補助者のサポートのおかげで現実的に実施できています。私の研究において研究補助者の存在は非常に大きく、研究補助者の確保を可能にしたこの制度には大変感謝しています。
  • 補助者を雇用したのは2期目であり、自分自身の研究のみならず、研究室全体のプロジェクト推進に非常に有益でした。特に人材不足の研究室にとってはありがたい制度であった。
  • 保育園や学童保育への朝夕の子供の送迎があり、臨床業務もある、限られた研究時間の中で、実験を継続して研究を進めることができました。子育てで時間の制約がある中で研究を継続するために、とても有用な制度だと思います。
  • I think that this program is efficient at supporting the researchers who have heavy family duties. Before the program, when I had to take days off to bring my son to the hospital, I felt very nervous and guilty for not being at work. With the program, I feel less stressed and can rely on the research assistant to continue the work while I am away. The program has surely improved the balance between my professional and personal life, and increased my motivation and productivity at Kyoto University.
  • 複雑な申請を必要とせずに利用できました。制度のおかげで、子育てに時間を十分あてることができ、とても感謝しています。
  • 科研費の採択が分かる前に、実験補助者を雇用するための予算を支援してもらえるこのような制度は先の見通しを立てるためにもとても助かりました。また利用したいと思いました。ありがとうございました。
  • 2人の子供の養育に関しての負担を2人とも公平に感じることができ、不公平感が無くなった。そのため、夫婦とも精神的に楽になった。また、研究をより一層推進することができたように感じている。
  • 個人的なことですが、転居や子どもの発達の問題、またコロナなど、昨年から頭の中が家庭のことに占められがちでしたが、本制度のおかげで研究に向き合う時間を確保することができ、大変助かりました。
  • 項目3,と重なるところですが、サンプリングの日程変更が厳しい研究を行うことは幼いこどもがいる中ではプレッシャーも大きく、手を出しにくいテーマでありました。研究・実験補助者雇用制度の利用により、対応可能な人材がいることは非常に心強いものがあり、このようなテーマへの挑戦という貴重な機会を得れたと感じております。

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3.この制度を利用する上で、困ったこと、改善した方がよいと思うことがあるか

  • 特にないと思いますが、幼い子供がいる期間は連続して採用していただけると有難いと思います。
  • 育児との両立を促す上で、すばらしい制度なので、今後も継続してほしい。
  • 論文や学会発表等、研究成果として現れるのには少し期間が必要なので、支援を受けた期間中の成果が出るまでにタイムラグが生じる旨、了承して欲しいです。
  • 可能であれば1年単位での補助がいただけますと実験の見通しも立てやすく助かります。
  • 制度のサポートが決まっていないと研究補助者の予算立てや契約交渉が難しいという現状があるのですが、本制度では利用開始前に研究補助者の内諾が必要とのことで、不確実性のある中での研究補助者との交渉に苦労を感じました。
  • 特になし。ただ、時給の上限があるため、どうしても雇える人材に制限が生じてしまうことは残念であった。
  • The program overall is very well organized and I salute the organizers for that. My difficulty would be in the duration of the program. In my humble opinion and experience, a semester is rather short. By the time the research assistant gets used to the laboratory equipments and deeply acquainted with the contents and details of the research subjects, the semester is almost over. Although it is possible to apply for the program several times, I think that it would be helpful to give the option to apply for a year or even longer instead of just a semester.
  • 特にないです。大変ありがたい制度なので、より多くの人が利用できるように制度を広く周知してほしいです。
  • 前期の利用が開始されてからすぐに後期の募集があるため、申し込みを躊躇しているうちに応募し損ねてしまいました。実験補助者に明確な継続の意思がある場合は問題ないと思いますが、そうでない場合、次の実験補助者を探す時間など必要です。このため、もう少し時間をおいてから募集してもらえたらいいのにな、と思いました。
  • 補助者として学生を雇用している場合、学生本人の研究と私の研究補助との時間のバランスが難しく感じています。研究室の学生だからこそ、細かい指示をしなくても装置の操作など伝わる部分もあって、その点はとてもいいのですが、希望すれば学生以外の実験補助者も容易に雇用できる(人材が見つかる)ような仕組みがあればいいなと感じました(例えば、他の研究室で実験補助をしている方の再就職先など)。また、補助者を複数指定できれば、学生本人の研究への負担という心配は軽減されるかと思います。研究を続ける上で大変助かる制度ですので、補助額が少し減額されたとしても、少しでも長く補助を受けられるようにしていただけるとありがたいです。
  • 補助者が実験に慣れ成果が出始めた頃に雇用終了となると、次回採用時に一からの指導になり、成果を出しにくいことがあります。この補助者の制度がもう少し長期の採択であれば、継続して成果を上げることが可能になると考えます。

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4.この制度の募集情報の入手方法(※複数回答あり)

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5.その他

  • この制度の活用を機に、男女共同参画推進センターが多くの試みをされていることを知った。今後も精力的に活動していただけるとうれしい。
  • コロナ渦で、利用している保育園に陽性者が出て休園になることが何度かありました。仕方がないことなのですが、急に休園が決まり、1度休園になると1週間ほどは閉まるので、ほとんど途方にくれます。難しいかもしれませんが一時保育が利用できるようにしていただけると、本当に助かります。
  • 納得のいく仕事・研究をするためには時間の確保が必須であり、育児をしながらこの時間を確保するのは非常に難しいことです。本制度のほか、個人的にはベビーシッター利用育児支援、過去には保育園入園待機乳児保育室を利用させていただいたことがありますが、どれも自分にとっては利用できなければ仕事を続けることができなかったと思うくらい大きなサポートとなりました。ただ、これだけ様々な支援をいただきながらもまだ十分な時間はないと感じますし、周りには同じ問題で日々苦戦している女性が多くいます。引き続き多方面からダイバーシティーや働き方改革の推進をお願いできればと思います。
  • 2期目でお世話になりました。本制度は、出産・育児中の女性研究者のみならず、家族の男性研究者にも大変有用な制度でした。今後も継続をお願いしたいと思います。
  • This is an excellent system to promote gender equality at Kyoto University and I am absolutely grateful to be a beneficiary.
  • 半年間と短い期間ではありましたが、研究・実験補助者雇用制度を利用することにより、工夫次第で色々やれるんだと知ることができました。ありがとうございました。また応募したいと思います。
  • 病後児保育やおむかえ保育が大学で利用できるのはとても魅力的ですが、桂キャンパスからは利用が難しいのが残念です。利用者数を考えると実現が難しいとは思いますが、全く同じ内容でなくても、吉田キャンパス以外でも利用できるものがあればと思います。

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