理事・副学長
稲垣 恭子
男女共同参画推進センター長の稲垣です。どうぞよろしくお願いいたします。
グローバル化が進む中で、ジェンダー平等やダイバーシティの推進はますます重要になっています。男女共同参画推進センターでは、これまでの取り組みを基盤としつつ、学生や研究者の方々のネットワークを支え活躍の場を広げていけるように、さらに積極的に活動を進めていきたいと思っています。
2022年度より、京都大学では「京都大学男女共同参画推進アクションプラン(2022年度~2027年度)」が策定されました。
ジェンダー平等社会の実現は、多様な視点の共存と相互の寛容性に基づく創造的で豊かな社会の基盤であり、次世代の育成を担う大学はその中核としての役割を求められています。また、人口減少社会において、女性研究者を積極的に育成することは、優秀な人材の確保と大学の活性化にとっても喫緊の課題です。
本学におきましても、ジェンダー平等の理念に基づき、優秀な女性研究者を育成・獲得することは、自由の学風の下で創造的な知の創出をリードする研究大学としてさらに発展していく上で重要な課題です。
これらの達成に向けて策定した新アクションプランの実施を通じて、教職員・学生全体で本学におけるジェンダー平等をさらに推進していきます。
本センターにおいても、このアクションプランの下で新しい事業も含め様々な取り組みを実施するため、本学男女共同参画推進体制の強化を目指して組織再編しました。従前のワーキンググループに替えて、これまでの事業を引き継ぎつつ新たな事業の企画・立案、実施までを担う専門部会を設置し、運営会議、本部会議と調整をとりつつ機動的でオープンな組織にしたいと思っています。
研究生活を続けていく上では困難なことも少なくないと思います。センターでは、待機乳児や病児の保育室の開設、研究・実験補助者の就労支援、学生を対象としたジェンダー科目の実施などの支援のほか、メンター制度を設けてさまざまな相談も受けています。
また、女子学生にとって魅力ある大学であることを知ってもらうために、女子高生車座フォーラムの実施や京大の女性研究者・卒業生の紹介(「京からあすへ」)などの広報活動も行っています。
女子学生・教員の割合は高くない状況ですが、京都大学がのびやかで自由闊達な教育・研究の場であるように、センターとしても取り組んでいきたいと存じます。皆さまのご協力をいただけますよう、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。