お知らせ・イベント一覧

「女子学生チャレンジプロジェクト」密着取材第2弾

2024年04月08日お知らせ

2023年度「女子学生チャレンジプロジェクト」に採択されたチームの中から文学研究科修士課程1年・西村陽菜さんたちのチームに密着取材!第2弾レポートをお届けします。
 
第1弾レポートはこちら
 

研究発表・展示で薬用作物栽培への関心を高める

文学研究科修士課程1年・西村陽菜さんたちのチームは、女子学生チャレンジプロジェクトに採択された「薬用作物栽培における課題・価値の再発見と地域社会での共有」をテーマに学際的な研究を続けてきました。研究は、奈良県の薬用作物栽培の歴史的な変遷、自然環境や社会環境からみたヤマトトウキ栽培地の特色、薬用作物製品のマーケティング戦略、奈良県で薬草栽培を行う当事者の姿から薬草と地域や人との関わりや薬草栽培の意義を検討する文化人類学的なアプローチなど多岐にわたります。8カ月の採択期間も終盤に入り、こうした幅広い知見の融合による総合的な分析の成果を1冊の書籍にまとめる準備を進めているところです。

並行して、一般の方々と研究成果を共有し薬用作物栽培に対する関心を高める活動にも力を入れています。3月3日には、京都・一乗寺にある武田薬品工業株式会社薬用植物園でポスター展示を行いました。展示をじっくりと読み込む来場者の姿も見られ、漢方や植物への関心の広がりが感じられました。薬用作物の写真、ヤマトトウキ、サンシュユの現物を展示し色や香りなど五感で楽しめたところも、人々の興味の呼び水になったようです。
3月10日には、奈良県が主導する「奈良県漢方のメッカ推進プロジェクト」の一環として行われたイベントに参加しました。奈良県庁回廊で行われた漢方関連製品を販売する「奈良漢方マルシェ」の会場で、薬用植物園で行ったのと同様のポスターを展示しました。さらに、東大寺総合文化センター金鐘ホールで行われた同プロジェクト「研究分野統合本部講演会・研究発表会」で口頭発表も実施。西村さんが概要を、文学研究科修士課程1年・小林夕莉さんがチームを代表して研究内容を発表すると、会場からは「非常に有意義な発表で感動した」などの声が寄せられました。

当初計画していた子どもたちに向けた漢方医学・薬用作物の普及を目的にした出前講座は、2024年度から本格的に始動します。また、高校生との共同研究も実施予定で、チームは研究の新たな展開になればと期待しています。


武田薬品工業株式会社薬用植物園での展示では、4時間で40名以上が来場した

「奈良漢方マルシェ」の会場内での屋外展示(左が西村さん、右が小林さん)

東大寺総合文化センターで、地理学・農学の視点での研究成果を発表する小林さん
  1. ホーム
  2. お知らせ・イベント一覧