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女子高生・車座フォーラム

女子高生・車座フォーラム2017 報告

12月22日(日)国際科学イノベーション棟シンポジウムホール等にて「女子高生・車座フォーラム2019」を開催しました。このフォーラムは、男女共同参画推進センターが中心となり、女子高生に京都大学での学生生活や研究者の仕事を知ってもらおうという企画です。今年で14回目の開催となり、高校生111名、保護者49名の参加がありました。

今村 博臣男女共同参画推進センター広報・相談・社会連携事業ワーキンググループ主査の司会進行のもと、はじめに、稲葉 カヨセンター長、理事・副学長より開会の挨拶と京都大学についての紹介がありました。稲葉理事は、京都大学の歴史やミッション、特色入試等、京都大学について話しました。その中でもWINDOW構想については、「最後のWには、女性をサポートし、女性がより伸びるような教育をしていくという意味が込められています。」と述べ、男女共同参画のこれまでの流れや男女共同参画推進センターの取り組みについて紹介しました。最後は、「どうぞ京大に来てください。また皆さんと京大でお会いできることを楽しみにしています。」と締めくくりました。

引き続き、人文科学研究所の石井 美保准教授が「フィールドワーカーになろう!」の題で講演を行いました。石井准教授は、フィールドワークの意義や素晴らしさについて話し、ガーナでの調査では「人々のいきいきとした生活を見ることができました。フィールドへの没入と再帰を繰り返していく中で、自分が変わり、成長していきます。回り道に見えることでも無駄ではなく、研究の発想に生かされます。」と述べました。また自身の子どもを連れて村を訪問したり、子どもにヘルメットやマスクを付けて過ごしたりしたことなど、2人の子連れフィールドワークのエピソードについても話しました。最後に、「あらゆる場面で女子学生が活躍しています。高校生の皆さんには、希望を持って進んでほしいと思います。」と激励しました。

次に、総合人間学部卒業の舟橋 知生さんと理学部の学生達がおもろチャレンジの紹介をしました。舟橋さんは、「バクタブルに訪問した際、宗教意匠に興味を持ち、研究したい!と思いました。周りが応援してくれる恵まれた環境で取り組むことができ、想像以上におもしろい発見ができました。」とおもろチャレンジでネパール・バクタプルでの建築意匠調査に取り組んだきっかけやエピソードなどついて話しました。最後には、「自分の夢に向かって今何をしなければいけないか考え、コツコツ取り組むと可能性は広がります。志を絶やさず頑張ってほしい。」と高校生にメッセージを送りました。
また理学部の学生は、「4人でアラスカへと旅立ち、オーロラの音かもしれないものを発見しました。思ったより素晴らしい成果を得た。」とオーロラの音をテーマに調査したことについて紹介しました。また「女子率が低くて心配だったが、今ではとても居心地のいい場所となっています。」「3回生から専門分野を決められるので、何がやりたいかはっきりしていなくても大丈夫。ぜひ理学部を目指してほしいです。」とそれぞれの京大理学部を選んだ理由について話しました。

昼休憩後、高校生は希望学部別のグループに分かれ、総合研究8号館に移動し、グループワークを行いました。事前に集めた質問内容をもとに、学生は受験勉強や学生生活といった実体験を語り、研究生活や専門などについては講師が回答しました。質疑応答以外にも活発な意見交換が行われ、非常に内容の充実したグループワークとなりました。

高校生がグループワークに参加している間、保護者は京都大学学生との交流会に参加しました。稲葉 カヨセンター長、理事・副学長の挨拶の後、保護者から学生へ学校生活や学部などについて疑問に思うことを多々質問してもらい、学生が回答しました。

グループワーク終了後は再び全員で集まり、まとめの会を行いました。足立 壯一男女共同参画推進本部支援室長の司会進行で、それぞれのグループで話し合った内容を報告し、他のグループでの話し合いについて情報共有しました。

車座フォーラム閉会後も、入試企画課と学生が残り、女子高生からの質問に丁寧に対応しました。

■⾞座フォーラムアンケート

 

■参加者(高校生)アンケート

自由感想

  • ープンキャンパスや大学の資料、 HP などではわからない話を聞くことができて、貴重な体験だったと思います。
  • 自分の進路について考え直すきっかけになり、選択の幅が広がったのは良かったです。
  • 志望学部の先輩、先生、自分と同じように目指す高校生と交流できてとても楽しく、充実した時間となり、参加してよかったです。
  • 今まではただ漠然と、やりたいことを追いかけているだけだったが、話すうちにビジョンが見えてきた気がしました。
  • 京都大学の女性研究者への支援が厚いことを感じました。研究者という進路も視野に入れて頑張ります。
  • 自由な学風がすごくいいなと思った。「おもろチャレンジ」のオーロラの話がすごく面白かった。
  • オーロラのおもろチャレンジの話が印象的で、京大の自由さがよくわかった。女子大学生のお話が身近で分かりやすくて良かった。漠然と目指していた京大が、未来の自分が過ごしたい、輝きたい場所として想像できるようになった。
  • 想像以上に自由度が高くて、とてもいいなと思った。
  • 自分がやっている内容や自分がこれから進む道について、くわしく語ってくれた先生や 学生の方が多く、とても参考になりました。
  • 受け身な自分はあまり発言できなかったけれど、他の方の意見を聞いてとても新鮮で、刺激を受けた充実した時間となりました。
  • 京都大学には自由な空気が流れており、学ぶことが楽しくなりそうだと思いました。女性も活躍しやすい環境だと思いました。
  • 高校までの決められたプログラムと違い、大学では自分で選んでいくことが多いと感じました。目標を定めてからも広い視野を持ち続け、興味があるならやってみることが大事だとわかりました。
  • 結婚・出産・育児を考えると、自分がしたい研究は若いうちにした方がいい、という内容が強く印象に残りました。
  • 他の学校、地域の普段なら関われない人たちと交流することができて、とても刺激を受けました。京都大学では始めからどの科目を学ぶかを選択するということではなく、 3 回生になってから選べるという点が、自分の進路に焦ることなく、ゆったりと決めることができると安心しました。
  • すごく話しやすい雰囲気で進めてくださり、とても楽しめました。
  • 研究に特化された方の話、また実際に京大に通っている先輩方のお話を聞くことができ、自分が京大に行きたい!行く!という思いが強くなり、貴重な機会を経験できました。
  • 女性研究者の講演では、フィールドワークについて詳しく聞くことができ、様々な経験をすることで視野が広がるのだと感じた。
  • 京大の女子学生が全体の20%くらいしかないということを知り、とても驚きました。フォーラムを通して、京大で勉強したいという気持ちがとても強くなったので頑張ります。
  • 今までずっと思っていた疑問を解決することができました。参加して良かったです。
  • 研究者には男性が多いイメージがありましたが、実際私自身も将来の選択の一つに研究者を考えているので、先輩方である女性研究者や学生の生の経験談を聞けて、さらに研究者に対しての興味が大きくなりました。今回のフォーラム全体を通して、京大の自由な校風と探求精神に強くひかれました。
  • 趣味に没頭しながら極める、という在学中の方々の姿がとてもかっこいいと思いました。自分のやりたいことを全力でサポートしてくれる京大の先生方の姿勢にも大きな魅力を感じました。おもろチャレンジに自分も参加してみたいと強く思いました。
  • とても勉強になりました。進路探求にも役立ち、このイベントを後輩たちにもお勧めしたいと思います。
  • 大学先生とお話できるのはめったにない貴重な機会で、京大法学部のことに限らず、今の法律の動きも聞くことができ、とても濃密な時間を過ごせた。
  • 職業としての「研究者」について考えるいい機会になりました。
  • 京都大学の魅力を、研究と学生生活という面から知れて良かったです。
  • 昔読んだ本で、女性研究者が苦労した本を読みましたが、今は女性の研究者であるからといって苦労することは少なくなっていることを知り、安心しました。理学部は2 回生までは自由に授業を取れることを知り、自分に合っていると感じました。
  • 夏は部活に忙しく来ることができないので、この機会に参加できれ良かったです。京大ならでは特色も教えてもらったので、今後の進路を決めるときに参考にします。
  • おもろチャレンジについてのお話の中で、京大生の方々が楽しんで勉強していると強く感じました。
  • 自由に学べる環境がとても素敵だと思います。
  • 自ら調べようと思ったことのない学部も、面白そうだと思いました。
  • 先生がとても気さくで、研究者のイメージが変わりました。来て良かったです。
  • 京大というと雲の上の存在でしたが、意見交換をして少し身近に感じることができました。
  • 選んだ学部以外のことも学べることがわかり、良かった。
  • グループワークは話しやすい雰囲気で、笑いもあって楽しかったです。
  • 質問して実際の声を聞くことで、私が研究者を夢見ることにつっかえていたことが取れました。参加して良かったです。
  • 京大で輝いている女性の方を見て、かっこいいと思いました。
  • 自分から質問するという企画がとても楽しかったし、やはり自分の質問に京大生や先生が答えてくれるというのは刺激的で、印象に残った。興味本位で参加したフォーラムでしたが、京大に行きたくなったので、勉強に対するやる気もわいてきて、とても有意義な時間になったと思う。
  • 学生自らが行うことが多くて、自由な感じがとても良いなと思いました。この自由な感じが社会に出てからも役立つと思うので、積極性が高まる良い経験だと思いました。
  • 少人数だったので、聞きたいことを全て聞くことができた。関東に住んでいると、京大の情報は少ないように思うので、とてもよい機会でした。
  • 漠然と医療に進みたいと思っていたけれど、色々な話を聞いて女性の医療関係者について視野を広げられたり、研究も楽しそうだと思いました。
  • 自分が思っていた以上に、学部や学科を超えた研究ができることがわかり、自由の学風を強く感じました。
  • おもろチャレンジを始め、一人一人の興味を持ったことを突き詰めるためのサポートが充実していて、本当に魅力的な大学だと思いました。

 

Q:このフォーラムの改善点があれば教えてください。

  • 総人・文系のグループは15 人ぐらいいて、質問しきれなかった。5 人ぐらいが最適だと思った。
  • 全体会の会場の換気をしてほしい。暖かいのか酸素が足りないのか、ぼんやりしてしまうことがあった。
  • 学生の方々が忙しいことは承知していますが、もう少し時間を取っていただいて、もっと詳しくお話を伺いたかったです。
  • グループワークの時の大学生の数を2 人とかにしてほしい。
  • グループワークの担当講師の方の研究分野を事前に知りたい。
  • もう少し少人数の方が話しやすい。

 

参加者(保護者)アンケート

Q:開催時期、開始・終了時間についてお聞かせください。

  • 今回初めてこのフォーラムを知り、参加させていただきました。時間的にもたっぷり満足できる内容でした。
  • まさかの高校駅伝と同じ時間帯に集合で、交通機関がどうなるか心配でしたが、何とか間に合って安堵しました。この時期、この時間帯で良いと思います。
  • 日時ともによいと思います。
  • オープンキャンパスの時期とずれているため、参加しやすいです。
  • 時期、時間ともにとてもよいと思う。片道2 時間かけての参加だったので、 10:30 開始はありがたかった。
  • 1 年生での参加でしたが、今の時期でちょうどよかったです。また、関東からでも時間的に来やすく、日曜日でしたのでさらに参加しやすかったです。
  • 高校のテスト期間にかからず適度な時期だと思います。遠方なので、 10 時 30 分開催は助かります。
  • もう少し早く終わってほしい。食事のとれるところを増やすなど改善してほしい。混んでいて時間ギリギリだった。
  • 良いと思います。「高1の冬」で良かったです。
  • 冬休みに入ってからの開催を希望します。学期中であれば、部活動などで参加できない場合もあるので。
  • 高1 、高2 が対象と思われ 、冬季休暇に入ったこの時期で良いと思います。遠方からの参加で、朝は非常に早くて大変でしたが、仕方ないと思います。
  • 時期・開始・終了時間ともに色々な配慮がされていて、とても良かったです。
  • 開催を増やしてほしい。
  • 夏休みのオープンキャンパスに参加できなかったので、この時期に開催されてありがたかったです。
  • お昼休憩をもう少し長くしてほしい。
  • 遠方からの参加のため、時間調整が難しかった。
  • 夏の暑い時期より動きやすくて良いです。
  • 開始時間がもう少し遅いと、東京からも日帰りできるかと思います。

 

Q:このフォーラムに関するご意見をご自由にお書きください。

  • 普段「どうなんだろうね~?」で終わらせていた質問ができて良かったです。
  • ・文化人類学の石井先生のフィールドワークに関する様々な体験を通して、発想力や現地の方々を受け止める力を養ってこられたということを拝聴し、ライフイベントと合わせて女性として出産・育児しながらの研究生活も詳しく教えていただき、大変有意義な内容と感心しました。保護者対象の学部生との 懇談も有意義なものでした。等身大の答えが返ってきて良かったです。これからも継続してこの企画をさらに実りあるものとしていただきたいです。
  • ・昨年に引き続き参加です。やはり京都大学はとても魅力があります。娘には積極的に目指してほしいと思います。
  • 昼食のレストランが混んでいて、席に座るまでに時間がかかり集合時間ギリギリになった。休憩が 1 時間半あればよかった。
  • 直接うかがってお話を聞き、感じることができ、子供も保護者の私も具体的に大学入試に向けての目標の定め方を考えることができました。
  • 学生さんの話もたくさん聞くことができ、京都大学を少し近くに感じることができた。先生のお話を聞いて、女性が子育てをしながらそんな風に仕事をする道があるのかと、自分の今までの考え方が変わった。とても素晴らしいと思った。大変だと思うが、自分のやりたいことを するのは生きていくうえでとても大切だと思います。
  • 学生さんの生の声を聞けてよかったです。
  • 意識の高い先生方や学生さんたちのお話を聞いて、とても刺激を受けました。今後の進路における指針となる良い機会を得られたことに感謝したいと思います。また来年も参加したいで す。
  • 「京大」というだけで何かはるか遠くに存在しているもの、特別なものであったが、実は多くの人のために開かれたものであることがわかりました。親にも子供のやりたいことがわかり、応援できるようになった。
  • このグループフォーラムにより、よりつっこんだ話を聞く機会が持てるのはありがたいです。
  • 私(母)自身、女性管理職として長年苦労してきており、非常に刺激になりました。ただ、若い社員の扱いに苦慮している側としては、社会に出るための教育について、何かしらの話ができればよかったな、と思いました。
  • 子供たちは自分の希望する学部で、少人数で専門的な機会に触れることができ、その時間を利用して保護者への質問にも学生さんが丁寧に答えてくださり、不安やわからないことの多いこの時期、大いに助かり勉強になりました。
  • 非常に丁寧に教えていただき、ありがとうございました。
  • 学生さんの受験体験、日々の生活など実体験が聞けて参考になりました。また、各学部のアピールでは、京大にはいろいろなカラーがあると感じました。
  • ホームページや大学案内ではわかりにくかったことがわかった。こうした機会が年に数回あるとありがたいです。
  • ・女性の声(目線)で 大学での研究についてお話を聞くことができ、参考になりました。また、学生さんのお話は、具体的な大学生活をイメージすることができました。
  • 先生や学生さんからお話が聞けて、京大が一層魅力的に思われました。
  • 小冊子にある稲葉先生の、「しなやかに、たおやかに、うたれ強く」という言葉に非常に感銘を受けました。石井先生の講演では、結婚・出産後も自分の挑戦したい分野の研究を続けられている しかも海外生活も含め 姿に、女性だからといって身を引かなくてもいいんだな、そういう環境もあるんだな、と感動しました。
  • 女性だけで限られた人数なので、オープンキャンパスの時より興味がある分野の具体的内容を詳しく聞くことができた。今は学部を迷っているが、色々なことに興味を持ち、そのことを受けとめてくれる先生方がいてくださって 、京大のイメージをよいものにしてくれました。
  • 2年連続参加させていただきました。「京大に絶対入りたい!」と意志は固まったようなので、車座フォーラムに感謝です。
  • 他の保護者の方もよく勉強されていて、好感が持てました。
  • 全体会では、自分が思いつかないような質問もしていただいたので、それも参考になりました。

 

Q:保護者向けの企画「京大生と保護者との交流会」について改善点があれば記入ください。

  • 事前に質問を受け付けてほしい。そうすれば生徒側も回答をある程度用意できるのではないか。
  • 女子学生の意見が聞きたかった。
  • 全体での質問 はなかなか厳しいので、事前質問をメールで募集するのがよいと思う。また、親は待機か質問があれば個人的にでもよいともう。